2016年3月21日月曜日

女子が三浦半島の突端を漂う

岳人の担当編集者である猪の毛皮に村上春樹膜をレイヤリングしている文学山男子こと服部文祥さんの「ツンドラ・サバイバル」(みすず書房)が第五回梅棹忠雄・山と探検文学賞を受賞した。服部さんがその賞金で太っ腹にも酒池肉林のパーティーを開き、それに僕を招いて下さるというので、浮くだろうなと思いながらも涎をダラダラと垂らして参加させて頂いた。ゴールデンピラー黒部横断をしている間、偶然にも仲間達と鹿肉の話で盛り上がり、無性に服部さんの鹿肉が食いたい欲求が盛り上がっていたので運命のタイミングだったのだ。大げさか。

――そのよくよく日、ポッと一日予定が空いてしまい、なんだかどうしようもなくムラムラと登山がしたい衝動が盛りあがり、いまや売れっ子大作家先生である角幡唯介に「明日、暇? 山に行かない?」と、電話をしてみた。
「難しい山は肘の手術したばっかだし、無理」
「登攀がない藪山だったらどう?」
「それも無理」
「じゃあハイキングならどうよ」
「ハイキング!? なにそれ、メンドクサイし。(笑)、飯だったら行くよ」
そりゃそうだ。電話を切ったあとに6秒間ぐらい悩み、そういえばと、服部パーティーで頂いた名刺の一番上のイラストレーターの神田さんに駄目元でコールしてみた。すると彼女は強い警戒心を抱きながらもこの直前の誘いに応じてくれた。軽く食事をした程度の間柄でしかないのに素晴らしい行動力だ。彼女はハイキングしかしたことが無いとのことだが、きっと藪ヤや沢ヤに向いているのではないか。








「・・・・・・」














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